複線区間で客車列車同士がデットヒートを繰り広げる!
(台湾双単線での追い抜きシーン)
台湾の幹線区間である台北-高雄や台北-花蓮間などは当然複線電化しており多くの列車が走っています。
複線電化自体は珍しくもなんともないのですが、日本と違うのは、この複線が同一方向に走行可能なこと。
もう少しわかりやすく言えば、日本の複線は、基本的に下りと上りが明確に分かれていますが、台湾の場合は複線の2本の線路は、どちらも下りにも上りにもなることができます。
更に具体的に言えば、複線の2本の線路を同時に下りや上りに設定でき、2本の列車を同時に下りや上りに設定することができます。
このような区間を複線ではなく、「双単線」等と呼んでいます。
「双単線」は日本でも一部区間に導入されていますが、ターミナル駅周辺やごく限られた一部線区に限られ、前者はターミナル駅から異なる線区の分離区間、後者は路線障害を発生させたときの緊急対応用として対応されています。
またヨーロッパや韓国などでは「双単線」は、結構当たり前になっていて、路線や列車障害・路線保守作業などが発生したときに、残された片方の線路に上下列車を走らせることで全面的な運行停止を避ける仕掛けがなされています。
ところが台湾の場合、この「双単線」の使い方がちょっと興味深いです。
列車・路線障害・保守の回避としてだけ使用するのではなく、優等列車が普通列車を追い抜くときに使用されることがよくあります。
これもわかりやすく説明すると、普通列車が特急列車に抜かれるときは、日本では通常、普通列車が待避線のある駅に停車。その停車中に本線側に特急列車を通して、先の道を譲ります。
しかしながら台湾では、下り普通列車が下り特急列車に追いつかれそうになると、普通列車はなんとポイントを亘って上り線を走行し始めます。そして普通列車のいなくなった下り線を特急列車が走行。上り線を走行中の普通列車を走行しながら追い抜いていきます。
日本で言えば、複々線のような光景が、複線で見ることができます。
そんなシーンを、幸いにも今回の訪台中に一度だけ遭遇することができました。
もちろん動画でも収めていますので、下のURLからそのシーンをお楽しみ頂ければ幸いです。
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