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2005年8月31日 (水)

長野電鉄訪問と同社特急車両2000系B編成引退

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先週の週末。用事で長野県上田市に行っており、そのまま帰るのも勿体無かったので、来年秋から小田急ロマンスカーHISEが走ることになる「長野電鉄」を訪問し、長野-湯田中間を往復してきました。

私が訪問した8月28日(日)は、同社の特急車両で、4編成存在する2000系特急車両のB編成が引退するとのことで、それにあわせ同社では該当編成への特別ヘッドマークの掲示や車両基地のある須坂駅でイベントが行われていました。
この2000系はこの日で引退するB編成以外にも、A、C、D編成が存在し、D編成がスカートやエアサスを装備する程度で大きな外見の差はないと思うのですが、この1編成引退と言うだけでイベントが開催されること、またそれなりの集客があるようで、ちょっとびっくりです。

私はこのイベントが目的で訪問したわけではなかったのですが、たまたま長野から乗車することになった特急車両がこの該当車両であるB編成でした。
車内では運転室の後ろに陣取りビデオカメラを回す人などもいて、イベント列車らしい雰囲気もありましたが、乗車率は40%程度。乗客のほとんどは地元の方という感じで、結構落ち着いていました。

終点の湯田中までは、長野から40分程度。
長野から数駅は地下区間。その後住宅密集地を超え、家がまばらになると果実園の中を走り、志賀高原のふもとに到着。短い走行区間ながら割りと変化に富んだ車窓が楽しめました。

来年秋以降。HISEが登場したらまた訪ねてみようと思います。

*写真は湯田中に停車中の2000系B編成 (引退ヘッドマークつき)

<関連記事>
小田急ロマンスカーHISE。営業初列車に乗ってました!長野電鉄に譲渡されるにあたって思い出話

2005年8月17日 (水)

ユーロスターの動画配信!

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今年(2005年)3月に乗車したユーロスターの動画を本サイトで公開しました。

パリからロンドンまで「ユーロスター」の車窓を中心に編集してあります。
特に鉄道ファンとして見逃せないユーロスターならではの車窓風景を収めたことが特徴かと思ってます。

具体的には

 ・在来線からTGV北ヨーロッパ線への分岐
 ・TGV北ヨーロッパ線で、時速300kmでのユーロスターとのすれ違い
 ・リール付近の高速デルタ線通過
 ・ユーロトンネル突入シーン&ルシャトルとのすれ違い
 ・ユーロトンネル出口風景
 ・イギリスの高速新線CTRL走行シーン
 ・架線集電から第3軌条集電への切替
 ・第3軌条走行シーン

などなど、
本来なら2時間35分の旅行を、16分に圧縮してありますが、ユーロスターに乗ったことない人にはその雰囲気を感じ取ってもらえ、乗ったことある人には懐かしさを感じてもらえる映像に仕上がったと思っています。

今回の動画作品を作るにあたって、作品と同じパリ→ロンドンの映像を基本的に使っていますが、一部映像にロンドン→パリの映像を逆再生で使用しています。(パリ出発からTGV北ヨーロッパ線分岐まで)
この逆再生は最近発売されたばかりの動画編集ソフト「ビデオスタジオ9」で新たにリリースされた機能で、この機能を使うことで映像の走行方向が同一となり、完成度が上がったことを嬉しく思っています。

16分。31Mという個人サイトとしては異常なほど大きな作品になりましたが、多くの皆さんに楽しんで頂けたら嬉しいです。

ユーロスター「パリ→ロンドン総集編」


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動画の中にある「ユーロトンネル突入シーン」

2005年8月11日 (木)

小田急ロマンスカーHISE。営業初列車に乗ってました!
長野電鉄に譲渡されるにあたって思い出話

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小田急ロマンスカーHISE(10000形)[11両×2編成]が長野電鉄に無償譲渡される旨、両社からプレス発表がありました。
長野電鉄では来年(2006年)秋から、4両編成に姿を圧縮して、長野と湯田中を結ぶ観光特急として活躍するとのことです。

この小田急ロマンスカーHISE(10000形)は、小田急開業60周年を迎えた昭和62年(1986年)に、SE(3000形)[91年引退]・NSE(3100形)[99年引退]・LSE(7000形)に次ぐ4代目のSEがつくロマンスカーとして登場しました。
そのスタイルはSE車以来の連接構造を持ち、先頭部分もNSE・LSE同様展望室を備えていましたが、決定的に違ったのは
展望室以外の客室を従来のロマンスカーより1段高くし、通勤電車で立って外を眺めるぐらいの視線から景色を楽しめるようにとハイデッカー構造を取り入れたことと、外装をロマンスカー伝統色であったバーミリオンオレンジから、白をベースに赤いラインを纏った塗装になったことでしょうか。
営業運転直前に相模大野の車庫で始めてこのHISE(10000形)を見たときは、従来と違う塗装に随分と違和感を感じたのをつい最近のことのように思いますが、いつのまにかに登場から19年の歳月が流れていました。

今回HISE(10000形)が長野電鉄に譲渡されることになったのは、3月19日から営業運転を始めた新型ロマンスカーVSE(50000形)が2編成登場し、ロマンスカー全体の必要本数に余裕ができたことにに起因します。
しかしながら、まだ先輩格のLSE(7000形)[80年登場]が活躍する中、それより新しいHISE(10000形)[86年登場]が先に小田急から戦線離脱することになったのは、HISE(10000形)の特徴であるハイデッカー構造が、バリアフリーへの対応に大きな改修が必要となってしまうからです。
2000年に施行された交通バリアフリー法では、鉄道車両は延命処理など大きなリニューアル工事を行う際に、バリアフリーへの対応が義務付けられるようになり、登場からまもなく20年を迎えようとしているHISE(10000形)は、まさにこの延命処理が必要な時期を迎えていました。
この問題に小田急の出した答えが、HISE(10000形)を引退させ、その変わりに低迷する箱根への観光客を取り戻すべくグレードの高い特急車両VSE(50000形)を導入することを決定したのでした。

しかしながらHISE(10000形)は、その後に登場したロマンスカー、RSE(20000形)やEXE(30000形)と比べ、もっともロマンスカーらしい印象を持った車両として、VSE登場直前のつい最近まで箱根へのテレビCMにも登場していましたが、製造された4編成のうち3編成はすでに運用を離脱し、残りの1編成もあまり活躍はしていないようです。


さて、いつものように前段が長くなってしまいましたが・・・
このHISE(10000形)が運転を開始したのは、確か昭和62年12月27日。新宿発8:50のはこね号が初列車でした。
まだ10代半ばだった私は、この初列車に乗りに行った記憶があります。
当時は新型ロマンスカーの初列車といっても、今のように多くのファンがその出発風景を見に来ることはなく、いつもと違っていたのは、まだ創業間もない小田急系のケーブルテレビ局が取材に来ていた程度でしょうか?
私もその取材を受け、新型ロマンスカーの印象を聞かれたのですが、どのように返答したかは残念ながら覚えていません。

HISE(10000形)初列車は特に大きなイベントもなく静かに新宿駅を出発したと思います。
車内も特に混雑していた記憶はなく、私のようなファンが1両に何人か見受けられた程度でした。
沿線では今のような鉄道ファンのカメラ光線を受けることなく、まだ通勤ラッシュが続く上り線を気にしながらゆっくりと箱根を目指しました。
車窓からの風景で印象に残っているのは、ほとんどの駅で駅員さんが数名、HISE(10000形)初列車を見守っていたことでしょうか・・・・

このHISE(10000形)では、ハイデッカー構造のほかに新たに導入された技術として、オーダーエントリーシステムがありました。
これは当時まだ残っていた「走る喫茶室」のオーダーを従来のメモ書きから、今のファミリーレストラン等と同様にハンディーターミナルに入力するもので、車端にあった受信機にハンディーを挿すとオーダーが厨房に流れる仕組みだったと記憶しています。
このため従来、注文商品と引き換えに料金収受が行われていたのが、先に商品だけを受け取り、料金は小田原到着直前に改めて立派な清算書と一緒にお姉さんが収受にくる体制を取っていました。
このHISE(10000形)独自のオーダーエントリーシステムは、「走る喫茶室」が平成3年頃にひっそりと消えてしまう前に、すでに使われていなくなっていた記憶があります。
最近登場したVSE(50000形)にもオーダーエントリーシステムが導入されていますが、こちらは注文商品と引き換えに料金収受を行っています。

この後、HISE(10000形)初列車は箱根登山線を走り、終点箱根湯本に到着しましたが、乗客には特に記念品などの配布はなかったと記憶しています。

最後に今となってはお宝?かなと思っているのが下の写真のHISEを模った陶器。
これはHISE(10000形)登場当時、小田急が販売した登場記念グッズで、確か「ロマンスカーえのぐ」として発売されたもの。価格は350円だったと思います。
この製品は真っ白なのですが、中にえのぐシート(1枚の紙にえのぐが固められたもの)がついており、それを縫って遊ぶものでした。
私も購入後、付属のえのぐではなく、プラモデル用の塗料で塗ったのですが片面が終わったところで疲れてしまい、以来約20年間放置されていました。

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小田急ロマンスカーが他社線で活躍するのは、SE車(3000形)が1983年に大井川鉄道に譲渡されて以来の出来事となり、今からHISE(10000形)の長野電鉄での活躍が楽しみです。
活躍開始まであと1年近くありますが、その間に長野での走行にあわせた各種改造が行われると思いますが、小田急時代の塗装は当分そのまま残るとのこと。
特急車両という性格上、登場からの年数の割には走行距離は短いはずなので、今後も末永く活躍してもらいたいと願っています。

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☆小田急から長野電鉄へロマンスカー譲渡/海老名☆

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