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2005.02.23

北京到着。本当にノンストップだった?
中国鉄路に乗ってみよう!第16話

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【平成16年7月18日】

中国上陸3日目。私は5:30頃起床した。
定刻であれば北京到着は6:58。あと1時間30分程度で到着する。

列車は昨夜から、ずっと心地よいジョイント音を奏でながら快調に走っている。昨夜から停車した記憶がない。
夜中にどこかの駅に停車すれば、ブレーキや出発時の振動で寝ていても気付くと思うのだが、就寝中そのような振動を感じたことがなかった。
もしかしたらこの列車は、機関士が2人以上乗っていて走行中に運転を交換することで、上海-北京間1463kmを11時間58分で、完全にノンストップで走破してしまうのかもしれない。
またそうでもしないと上海-北京間を12時間を切って運行することは出来ないのかもしれない。

上段ベットから部屋を見渡すと、同室の老夫婦とお姉さんはまだ寝ている。
私は静かにコンパートメントを抜け出し通路に出る。窓の外は既に外は明るいのだが残念なことに雨粒が窓ガラスに当たっている。
今日は北京到着後、万里の長城に向かおうと思っていたのだが、このまま雨が降り続けるようならば、残念ながら長城訪問は諦めるしかなさそうだ・・・

時間からすると、この列車は天津を超えたあたりを走っていると推測される。
遠くには大きな煙突がいくつか見えたが、線路の付近は簡単な防風林に囲まれ回りに民家などは一切ない。
線路もほぼ直線で、路線状態はとても良く踏切なども見うけられない。
中国は2008年の北京オリンピック開催までをひとつの目標に高速鉄道の導入を目論んでいるが、在来線でこれだけ線路状態が良いのなら、アメリカの高速列車「acela」のように在来線の活用で240km程度の高速列車の運転が直ぐに実現可能なように、素人の目には映って見える。
実際には数多く走っているであろう貨物列車や一般旅客列車との調整が必要となり、新幹線のような高速別線が必要なのだろうが・・・

そんな自分勝手な中国鉄路の未来像を想像しながら、しばし車窓を眺めていると、少し大きな駅を通過し、停車中の赤い客車を連ねた列車を追い抜いた。
私の乗っている「直達特快」は中国で最優等列車なのだが、旅客列車の追い抜きを見たのは、これが最初である。
きっと夜中に何本もの列車を追い越しているのだろうが、私の指定された窓のないコンパートメント上段のベットからは、そんな光景が見えるはずがない・・・


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さて再び食堂車に行ってみようと思う。
北京には6時58分に着いてしまうので、ほとんど営業時間はないはずだが、ここは「食の国」中国である。きっと営業しているだろう・・・。
そんな希望的予測を胸に、再び9号車の食堂車目指し、約160メートルの散歩に出かけることとした。
途中のコンパートメントは、ほとんど全室扉が閉まっており、まだ就寝中と思われたが、若い女性乗務員は既にお仕事中で、通路のカーテンを束ねている様子を見かけた。

食堂車に着くと、やはり6時前と言うのに営業している。
もちろん昨夜食堂車を占領していたおじさん乗務員達の姿もない。
先客は2組。いづれも一人の中年男性で麺を食べていた。
私は昨夜とは違うテーブルに腰掛けるとさっそく係りの女性がオーダーを伺いに来た。
テーブル上には、プラスティック製のケースに入ったメニューがあり、その一番下の「Breakfast」と書かれた欄の中に「Noodles」の文字を2つ見つけた。
メニューには中国語のほか英語でも記載されているのだが、私の知識では違いがよく読み取れなかったので、上に書かれていたほうを女性係員に指し示した。料金は昨夜同様、前金制で10元(約130円)をその場で支払う。

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しばらくして運ばれてきた麺は、日本の蕎麦ともラーメンとも違う、中国独特のもの。
関東人の私基準では、とても薄味の麺であったが、早朝からこのような暖かいものが列車内で食べれるということは、世界の鉄道の中でも貴重なサービスなのではないだろうか。
さすがは鉄道全盛、そして食の国であると感心してしまうとともに、夜行列車が衰退の一途をたどっている日本の供食サービスと比べ、とても羨ましく思いながら、麺をすすっていた。
私の後からも数組の客が食堂車に来たが、皆同じように麺を注文していた。
食事中、中年男性が奥のカウンター席から、毛布を片手に現れた。見覚えのあるその顔は、昨夜食堂車でビールを私に持ってきたウェイター。
どうやら食堂車の一角は従業員の寝床にもなっているようであるであるが、こんな時間に起きるとは明らかに寝坊であろう。それとも彼には朝の仕事はないのだろうか?

6時20分頃。麺を食べ終え、食堂車を後にする。
さすがにほとんどのコンパートメントの扉は開き、乗客は皆、身だしなみを整えたり、持参した朝食を食べている。
自分のコンパートメントに戻ると、同室の老夫婦、お姉さんとも既に起床しており、言葉が通じないので笑顔で軽く会釈をし挨拶を交わす。
北京到着まで後30分程度。コンパートメントの中は老夫婦が下車準備をしていたこともあり、私は通路の椅子を倒し、近づきつつある北京を感じながら、車窓を眺め北京到着を待つこととした。

さすがに北京に近づいてくると、民家が増えはじめ、交差する道路の車線も車の台数も多くなり、日本の郊外の風景とさして変わらなくなってくる。
列車の右手後ろの方に大きな観覧車が見えたころ列車は大きく減速し、線路が多数に分れ、直達特快はゆっくりと北京駅構内に進入していく。
構内線路の端には、北京市民の生活路があり、一般人の行き交う姿だけでなく、カメラを持って列車を狙っている鉄道ファンらしき人の姿も見ることが出来た。
列車は更に減速し、定刻6時58分調度に北京駅に到着した。

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しかしである。
我が「直達特快14次東方号」は、機関車を入れて20両近い編成が北京駅のホームに入りきらず、一番後ろの1号車と私の乗っている2号車はホームからはみ出して止まった。
まあどうであれ北京到着である。
私は同室の老夫婦とお姉さんに別れを告げると、ホームからはずれた2号車の扉から地面にジャンプし降り立った。私にとって初北京は、ジャンプの着地から始まった。

ふと列車の後ろの方を見てみると、朝もやの残る構内を2本もの直達特快がホイッスルを鳴らしながら同時に北京駅に入線してきた。
かと思えば今度は、既に到着していた直達特快が機関車を後ろにした推進運転で車庫へと向かって出発していく。
朝っぱらから難とも活気のある風景である。
夜行列車が衰退してしまった日本では、まず見ることが出来ない朝のターミナル風景である。
私の飛び降りた2号車の扉はいつのまにか閉められ、1号車2号車の乗客はホームにかかっている3号車から降りている。

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しばらくホームで喧騒を眺めていると、隣ホームにZ14の7分後に上海を出発した、Z99が入線して来たのでその様子をビデオカメラに収める。
ホームには出迎える人の姿も見えるが、中国の鉄道駅は基本的に乗車券がないと入場できないはずなので、この人達がどのようにして、ここまで入ってきたのかとても気になる。
昔読んだ本に中国にも駅に入場するだけ為の切符。いわゆる入場券があると聞いたことはあるが、本当にそのような券を買ってホームに入ってきているのだろうか?

北京駅の出口は、ホームからスロープを下りると、地下通路にある出口専用の改札につながる。
地下通路の中央には新聞などを売る屋台が並び、売り子が大きな声を張り上げ客寄せしている。
出口専用改札口には女性係員が立っていたが、各自の切符を見ているだけで、切符の回収は行われていなかった。

改札の前には列車から降りてくる知人を待つ多くに人がおり、私は彼らをかき分けながら進み北京駅前の広場にたった。
空を見上げると雨も小ぶりになっている。

「よし!万里の長城行きの列車に乗ろう!」

私は万里の長城に向かう列車が出発する「北京北駅」を目指し、地下鉄へと向かった。


つづく

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(1.1.2)中国鉄路」カテゴリの記事

コメント

今晩は。Z列車は基本的にノンストップ運転です(前の列車が支えていてやむなく停まるを除く)。だから機関士が3人もいるのです。

ダイヤもZ列車が最優先だから、他の列車がその分、割を食らうこともしばしばあります。

また運行の工夫ですが、以前の北京西ー西安間の列車は一旦鄭州駅で機関車交換を行いますが、北京西から西安へ行く列車は鄭州に停車せず、貨物線を経由していきます。列車の時間の短縮化は貨物線経由で実現している区間もあります。

また杭州行きの列車Z9次が上海西で折り返し運転せずに、上海西駅手前から出ている専用線で杭州に向かいます。

なんでそんなことが出来るかというと、全てはZ列車のためにです。

去年のダイヤ改正の目玉が、ノンストップ運転のZ列車を走らせることですので、実現化のためには最大限の技術投入と運行方法の創意工夫を惜しみなく使い切っていると言って良いでしょう。

このZ列車は世界の高速鉄道の歴史に間違いなく歴史の1ページを残すことになるでしょう。

ボーゲンさん。コメント有難うございます。
直達特快の機関車は3人乗務なんですか?しかも電子レンジ付とは恐れ入りました。
では本当に運転停車なしのノンストップ運転なのでしょうか?
この記事を正式版(HTML)にする時にその辺の記事も書けたせたら嬉しいのですが、もしご存知ならば教えていただけないでしょうか?

続編の八達嶺への列車の旅は、今日少し書いてみました。
なるべく早く公開できるように頑張りたいと思います。

こんにちは、ご無沙汰です。

Z14次列車乗車記を拝見しました。とても読みやすい内容です。私がZ14次の乗車したときは、ただ飯は朝に廻しました。理由は朝到着してから安食堂を探すのが面倒くさいから(笑)。

今年の元旦に江南方面を荒らしまわって以来すっかりおとなしくなっていますが(春節のときには何処にもいけませんでした)、再来週あたりから活発に乗り鉄に行きたいと思います。

>もしかしたらこの列車は、機関士が2人以上乗っていて走行中に運転を交換することで、

Z列車の機関士は3人交代です。じゃないと持ちません。DF11G型にはトイレが設置されていますし電子レンジさえもあります。

朝7時前着の列車で食堂車が営業をやっているのは初耳です。だいたい、Z列車だと、朝行くともう片付けているイメージがあります。しかも「来るな」という目をされるし。

>ホームには出迎える人の姿も見えるが、中国の鉄道駅は基本的に乗車券がないと入場できないはずなので

入場券=1元が幾つかの切符売り場で販売しています。見送りや迎えの客は出口から入っていけますが、中国語が流暢でないと厳しいです。私は今度北京西でやってみようと思います(今のレベルじゃ厳しいかも)。

朝北京に到着してそのまま北京北に直行ですか。ある意味、列車で朝到着で授業に行くよりも凄い(笑)←私はよくやっていました。

北京北発八達嶺行きの旅行記も楽しみにしています。

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