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2004年12月26日 (日)

新型ロマンスカーVSEの試運転ビデオ公開!

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来年(2005年)春から新宿と箱根を結ぶ、小田急の新型ロマンスカー50000系(VSE)が、12月24日から日中の試運転を開始しました。
小田急ロマンスカーの存在でレールファンとなった私個人にとって、新型ロマンスカーの登場は大きな出来事です。

と言うわけで早速昨日(12/25)に、なぜか小学校3年生になる娘を引き連れて小田急線を訪ね、厚木駅で海老名に向かう上りVSEを無事ビデオに収めることが出来ました。
この日の試運転は車庫のある海老名と小田原間で数往復にわたり行われていた模様で、沿線には数人のファンの方の姿が見ることが出来ました。

厚木での撮影の後、更に西へ進み、秦野で今度は下りを撮影しようとスタンバイしていたのですが、40分以上待っても来なかったこと。外気が冷たくなってきたこと。娘もいたので帰りはロマンスカーにしようとしていて、そのロマンスカーの出発時間が迫っていたこと・・・
等の諸事情もあり、16:05まで粘り、16:12発のロマンスカーで秦野を後にしました。

が・・・ 秦野を出た瞬間、VSEとすれ違ってしまいました。
ダイヤのわからない試運転列車を撮影するって難しいですね。

でも期待の大きい新型ロマンスカーを見ること。そしてビデオに収めることが出来ことは大変嬉しいです。

撮影した昨日中に本サイト(ひとり汽車旅・のりものの旅)のブロードバンドムービー館で、早速公開しました。
VSEの動画は、まだ公開している人が少ないと思いますので、興味のある方にはぜひご覧頂ければ幸いです。

たいした映像ではないのですが・・・・

<関連記事>
海外鉄道旅行愛好者: 新型ロマンスカーVSE車登場!!

2004年12月25日 (土)

パリ北駅

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勤務先の同僚が先週ヨーロッパ鉄道旅行に行ってきました。
ヨーロッパで写した鉄道写真をいくつか分けてもらったので、ここで紹介していきたいと思います。

先ずは写真の「パリ北駅」
この駅は私も10年以上前に何度も訪れた思いで深い駅です。
現在はここからユーロトンネルを経由してロンドンを目指す「ユーロスター」や、ブリュッセル・アムステルダム・ケルンまでヨーロッパ大陸を北上する「タリス」がホームを賑わせています。
どちらの列車も最高時速300kmを誇るヨーロッパを代表する高速列車です。

私が訪ねた10年前の「パリ北駅」には、まだ「ユーロスター」や「タリス」のような高速列車は存在しなく、機関車に引かれた長い客車列車がホームを占領していました。
中には遠くモスクワからやってくる客車もホームにポツリとたたずんでいたりして、まだソビエト崩壊前で遠い存在だった東側の客車を目の前で見ることが出来て、興奮していたことを覚えています。

またこの「パリ北駅」周辺は、治安が余りよくなかったことも、私には決して忘れられない思い出です。
18歳で初の海外ひとり旅を楽しんでいた若かれし日の私を突如襲った悲劇は、「パリ北駅」での出来事です。

<参照:パリ北駅の想い出・・・(ひとり汽車旅・のりものの旅)

同僚に聞くと、今の「パリ北駅」も決して治安の良い場所ではなさそうです。
海外鉄道旅行をひとりで楽しむ時には、特に周りに注意しましょう!


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2004年12月24日 (金)

ディズニーバスを丸の内で発見!

さきほど丸の内にある国際フォーラムの前で、いつもは東京ディズニーリゾートと提携ホテルを結んでいるリゾートクルーザー?と呼ばれるバスを発見しました。
都心で見るディズニーバスは道行く人の注目の的でした。041224_124802.jpg

2004年12月18日 (土)

ANAスーパーシートプレミアム初体験!

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飛行機。
5~6年ほど前から各社がマイレージサービスを提供するようになり、このマイレージを貯めるため、複数の航空会社が飛んでいる路線では、多くの人が自分の乗る航空会社を固定するようになって来ました。
私もそんなひとりで、今ではすっかりJAL派の人間です。

しかしJAL派の私でも、羽田に2004/12/1にOPENした「第2ターミナル」と、同日からサービスが改善されその名称も変った「スーパーシートプレミアム」に、非常に興味があったので、今回の出張は久々にANAで東京-福岡を往復してみました。

私の乗った「スーパーシートプレミアム」は、2004/12/17(金)福岡19:50発ANA270便。
福岡空港では19:30から搭乗の案内が開始される。たがここで問題・・・・
「スーパーシートプレミアム」の乗客は、優先搭乗の権利があるのですが、福岡空港の地上係員がこのことをはっきり言ってくれません。
「優先搭乗ご希望のお客様はいらっしゃいませんか?」
「小さなお子様やご登場に際しお手伝いを希望されるお客様・・・」
というだけで、「スーパーシートご利用のお客様」とは中々言ってくれません。しかも二人の係員が同時に別々に声を上げるので、何を言っているのかも聞き取れない状態。
スーパーシートとは関係ない話ですが、この案内方法もぜひ改善して欲しいと思いました。

機内に入るとスーパーシートのある2階に上がります。
このANA270便は初期のジャンボ機である747SR型。全日空が今の塗装になる前から就航していた機体で、今となっては結構貴重な存在。私個人的には15歳の時にはじめて乗った飛行機が、このANAの747SRでした。
階段を上がると客室乗務員のお姉さんが「いらっしゃいませ!」と笑顔で出迎えてくれます。
747SRのスーパーシートは20席。真ん中を通路に(2+2)×5列のシート配置です。2階席の小さい747SRなので、結構落ち着いた空間です。

腰掛けると客室乗務員が、「スーパーシートプレミアムにご搭乗ありがとうございます」と、声をかけられひざ掛けを渡されます。
私は特に必要ないのですが、無条件で渡されるみたいなので受け取りましたが、東京まで使用することはなく、ずっと座席前のポケットに入れたままでした。
「スーパーシートプレミアム」にはクッションも用意されていますが、こちらは希望者のみと言うスタイルで、客室乗務員がクッションを手に持ちながら、声をかけた客だけに渡していました。
ひざ掛けもそのような配布で良いと思うのですが、高級感を演出したいのか、全員に配布でした。
また座席前のポケットには、少し高そうなスリッパが入れられていますが、これも私には必要ありませんでした。

座席は、「スーパーシートプレミアム」になって新しいものが導入されたのかと思っていましたが、そうではないようです。
私の乗った747SRのスーパーシートの座席にある音声サービスのボタンはレトロなダイヤル式のものでしたが、機内誌に掲載されていた「スーパーシートプレミアム」紹介欄にある座席の写真と見比べると、シートの柄が少し違うだけで全く同じものでした。

19:55。ANA270便は定刻より少し送れて福岡空港を出発。
離陸後、飛行機は一旦南下し、久留米の手前で進路を左に向け、一路東京に向かういつものコースを進みます。
水平飛行に入った20:15。先ずは「おしぼり」サービスから開始されます。「おしぼり」は布製の暖かいもので、客室乗務員から乗客一人一人に丁寧に提供されます。
「おしぼり」の提供が終わるとすぐに「ドリンクサービス」が開始。
「ドリンクサービス」は、トレイの上に数種類のアルコール・お茶・ジュース類を置いて、客に好みのものを取ってもらう方式です。
私は羽田第2ターミナル開業記念デザインの銀河高原ビールを選ばせてもらうと、透明なプラスチックのコップとナッツ等が入ったおつまみが渡されました。

このあと、「食事」が来るものととても期待していたのですが、客室乗務員が次に配り始めたのは食事にしては小さな箱でした。
それは食事ではなく、「茶菓」・・・
「スーパーシートプレミアム」登場の広告には機内食サービスが大きく扱われていたので、どんなものが提供されるのか非常に楽しみで、これが食してみたいのが今回「スーパーシートプレミアム」に乗った一番大きな理由だっただけに、茶菓が配られた時のショックは大きかったです。
すぐに機内誌で食事の提供について確認したところ、夕食が提供されるのは17:30~19:30に出発する便だけとのこと。
そのほか朝食は9:00までに出発する便。昼食は12:00~13:00に出発する便。
つまり1日の飛行機の出発する時刻が6:00~21:00の15時間あるとして、そのうち機内食サービスがあるのはたった6時間の間に出発する便だけで、時間帯だけで見ると40%しかないことに気が付きました。
当然時間帯によっては機内食がない時間帯もあることは理解していましたが、19:50発の便で夕食が付かないことは想像すらしませんでした。
「スーパーシートプレミアム」のサービス紹介で大きく取り上げられている「機内食」は、実は半分以下の便でしか提供されていないとは、ちょっと誇大広告のような気もしたし、それに気付かなかった自分にも反省しました。

ただ全く「食事」がないわけではなく、茶菓を配り終えると客室乗務員は「こういうものもご用意できます」と、カップ型のインスタントうどんを手に客に聞いて回ります。
もちろん「機内食」を期待していた私はお願いしましたが、周りを見てもほとんど乗客が私と同じようにうどんを依頼していました。
「うどん」は、小さなトレイにお湯を入れたばかりのカップうどんと箸、小さな七味がのった形で、客室乗務員から「2~3分たってからお召し上がりください」と言われ渡されます。
「ANA特製 とびっきり おうどん」と書かれたカップうどんは直径10センチ程度の普通のカップめんの半分程度の小さなものでしたが、左手眼下に大阪市内の夜景を見ながらおいしく頂きました。

以上で「スーパーシートプレミアム」のプレミアムな機内サービスはすべて終了し、ANA270便は21:20に予定通り羽田のC滑走路に着陸しました。


ところで今回体験したANAの「スーパーシートプレミアム」の素直な感想として・・・

<乗客>
声をかけてきた客室乗務員に「よろしくお願いします」と返答する上品な乗客も見受けられる中、傲慢な感じがする乗客も何人か目に付いたのも事実。
大きい声で用を言いつけたり、客室乗務員がわかるはずもない質問を投げかける人など・・・・
私の乗った便だけのことなのかもしれませんが、こういった客層の中はあまり落ち着きません。

<機内食>
今回は機内食が食べれませんでしたが、広告を見ると提供されるのはお弁当のようなもの。
今回の区間と同じ東京-福岡間を結んでいるスカイマークエアラインズのスーパーシート(シグナスクラス)では、国際線と同じようにホットミールを提供されたのを何度か経験しています。
また食後のコーヒーも紙コップでなく、きちんと陶器のカップで提供されていました。(ANAスーパーシートプレミアムは紙コップでの提供でした)
まだスカイマークで同様の機内食が提供されているなら、ANAのスーパーシートプレミアムよりも質は良いものであると考えます。
ただスカイマークもいつの間にか、機内食提供時間がANAと同じ条件になっていました。

<シート>
ANAスーパーシートプレミアムのシートは必要以上に横幅が広い感じがします。
確かにワンクラス上のシートなんだと言う風格はあるのですが、そんなに広い幅は私には必要ありません。
機内食も出ない時間帯なら、普通席より少し快適で1000円の追加料金で乗れるJALの「クラスJ」の方が使い勝手が良いと思いました。
更に一番嫌だと思ったのは、スーパーシートなのに、窓側でもない通路側でもない座席が機体によっては存在します。
プレミアムな料金まで払って、人に挟まれる席に座りたくないと思うのは、私だけではないと思います。


JAL派の私らしい意見になってしまいましたが、ANAスーパーシートプレミアムのような席を必要とされる客層もいるのも事実であり、今後も国内線の最高級のシートを目指し頑張って改善していってもらえればと思っています。
また興味あるサービスが登場したときには、JAL派の私もANAに乗ってそのサービスを楽しんでみたいと思います。

2004年12月17日 (金)

羽田第2ターミナルを視察しました!

普段はJAL派の私ですが、羽田に12月1日に開業した第2ターミナルを一度は利用してみたくて、出張に使う飛行機を第2ターミナルを使うANAにしてみました。
視察の為、搭乗時間より1時間以上早く到着し色々なところをみてきました。
詳細なお話しは帰宅してからとします。

先ずはモグログにて速報まで041216_071301.jpg

2004年12月14日 (火)

ノミネートに漏れたココログにも励みがほしいです!

「ココログブックスコンテスト ノミネート作品発表」

@niftyのweblogサービスである「ココログ」で公開されているサイトから、話題性のあるココログを選んで、書籍化するというコンテスト。
9月から公募によりココログを募集があり、当「海外鉄道旅行愛好者」も恥ずかしながら応募させて頂きました。
募集のあった1081のココログサイトの中から、第1次審査、第2次審査を経て、昨日最終ノミネートに残ったココログ14サイトが昨日発表になっております。

「もしかして・・・」という淡い期待もありましたが、当然、当BLOGはノミネートされていませんでした。(笑)
今回ノミネートされた14作品は、どれも作者の方が熱心に記事を書いたりコメントされたりして、ご自身のBLOGをしっかりと育てておられ、私のような週1しか記事のUPがないところには、関心すら寄せて頂けなかったようです。

でも1081も応募があった中から、当BLOGは1次審査にも引っかからなかったのか、それともないとは思いますが、もう少し頑張ればノミネートの可能性もあったのか、それらの審査に凄く興味があります。

@niftyにお願いしたいのは、1081の作品の中から、たった1.3%にしかならない14のblogを発表するだけでなく、

 ・もう少し頑張ればノミネートの可能性があったとか・・・
 ・1次審査には残るぐらいの内容だったとか・・・

応募したのに、私のように漏れてしまった98%のココログ作者に励みになるような発表もしてもらいたいものです。
もし1次審査や2次審査の内容を発表していただけ、その中に自分のココログを発見することが出来たならば、「審査員の方はちゃんと見てくれたんだ、これからも頑張ってみよう!」などと思う方も多いのではないでしょうか?
また自分が定期的に見ているココログが結構良い審査を受けていて、それがきっかけで自分もココログを開設してみようと思う新しいユーザーが増えるかもしれない

@niftyは、ココログ作者の士気をあげ、ココログ全体を盛り上げるのにお金のかからない手法を持っているのだから、ぜひ審査内容の発表を検討していただけたらと、熱く希望しています。
せっかくココログを開設しても、誰が見ているのか、どうみられているのか、反応がなくてわからなくて、記事を書くのをやめてしまう人を作らない工夫を、ベンダーとして期待したいところです。

ところで
今回のノミネート作品発表。大賞受賞者の発表は、1月22日にパーティー形式で行われるとのこと。
私も早速、このパーティーの参加申し込みをさせて頂きました。
ノミネート作品の作者の方や、大賞受賞者の方の生の声を聞かせていただき、これからのblog、そしてWEBサイト運営の励みにさせていただこうと考えています。


2004年12月11日 (土)

レールファンの集う料理店「せとうち」(千駄木)

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先日、とある人に連れられて、千駄木にある面白いお店に行ってきました。
お店の名前は「せとうち」。
東京メトロ千代田線の千駄木駅から歩いて、このお店に向かっていると、目の前に突然、新幹線の側面の一部や「館山駅」等と書かれた駅名表等が沢山並んだ空間が現れます。
周りからちょっと浮いた感じをかもし出すこの空間こそ、今回訪ねた「せとうち」の入り口なのでした。

お店はマンションの2階位置していますが、入り口から専用の階段で2階に上がれるようになっており、この階段の両サイドにも、駅に掲示されている大きな時刻表や案内看板などの鉄道グッズがぎっしり飾られています。
店内に入ると、新幹線のグリーン車の座席と通勤型電車のロングシート、そしてなぜかグランドピアノの天板がセットになった客席が現れます。(写真)
もちろん客席の周りには、昔列車の側面に付けられていた行き先表示板(サボ)や機関車のライトが展示され、店内のスピーカーからは有志の方が録音された列車内の音が流れています。
この普通のお店ではでは考えられない空間に正直最初は戸惑ってしまいましたが、グリーン車の座席に腰掛けて軽くビールやおつまみなどを頂くと、なぜかとっても落ち着いてしまったのは、私が根っからのレールファンだからでしょうか・・・

現在このお店を預かっている女将さんに尋ねると、ここは大のレールファンであった故瀬戸内健三氏が個人で集めた鉄道コレクションを店内に展示し、レール好きの方が集う趣味の空間として、新幹線開業の年である昭和38年に開店したとのこと。
オーナーである瀬戸内氏が平成11年に亡くなってからは、有志によりお店が守られているとのことです。
現在お店は夜のみの営業で、料理は全て予約制となっています。
出てきた料理はどれも女将さんが作った家庭料理と言う感じのものですが、その飾り気のない食事が、かえって私を落ち着かせてくれ、ビール・ワイン・日本酒と月曜日だと言うのに、ついついお酒がすすんでしまいました。

この「せとうち」の近くには、「羽根田」という飛行機グッズを中心に集めた姉妹店もあり、そちらにも興味をそそられたのですが、残念ながらこの12月に閉店するとのことです。

また故瀬戸内氏のコレクションの一部を集めた展示会が12月18日まで、浅草のギャラリーエフと言うところで開催されています。

場所:東京都文京区千駄木3-37-19 プレジール千駄木
電話:03-3828-4001

<久々にオフ会でも・・・>
久々に楽しい空間を見つけてしまったので、このお店で久々に、オフ会でも開催してみたいなと思っております。
(平成13年3月9日に第1回オフ会を開催して以来ですが・・・・)
ただ呼びかけしても誰も来てくれないかな?と不安があります。

この「せとうち」でのオフ会に賛同いただける方がいらっしゃいましたら、この記事にコメント頂ければ幸いです。
その状況を見て開催を決定したいと思います。なおもし開催する場合は1月中旬頃を予定したいと思ってます。
皆様方のコメントお待ちしております。

2004年12月 8日 (水)

新型ロマンスカーVSE車登場!!


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<報道公開されたVSE車 写真提供:高田知彦様>

2004年11月29日。小田急電鉄が新型ロマンスカー(50000系VSE)の発表を行われました。

計画発表時から話題を呼んでいた車両がついにプレス発表となり、その模様はテレビでも公開されました。
この新しいロマンスカーVSEは、ここ10数年「小田急ロマンスカー」が失いかけていた「スタイル」「車内サービス」を復活させ、減少傾向にある箱根への観光客誘致を狙った車両と聞いています
私はプレス発表をインターネットで拝見し、そのスタイルにまず驚いてしまいました。
カッコイイのか、そうでないのか 判断に迷ってしまうデザインですが、とても気合の入った車両であることは、誰の目でみても異論はないでしょう。
早く実物を見てみたいし、乗ってみたいと思わせる車両であることだけは間違えないと思います。

このVSE発表を機会として、小田急ロマンスカーの歴史等を少し紹介してみたいと思います。

<小田急ロマンスカーの登場>
東京新宿から神奈川県小田原市を結んでいた小田急電鉄が、戦後の観光ブームを機に箱根登山鉄道の「箱根湯本駅」に直通電車を走らせたのが、昭和25(1950)年8月1日。
直通運転による効果は大きく、小田急を使っての箱根への観光客が、倍増したとのこと。
この効果を更にあげるために登場したのが小田急ロマンスカー。

<初代ロマンスカー>
初代のロマンスカーの登場は昭和32(1957)年夏。
まだ茶色い電車が沢山走っていた時代に、真っ赤な流線型のスマートな車体は異彩を放ち、人々の熱い注目を集めた。3000系(SE車)です。
注目を浴びたのは、スタイルだけでなく走行性能も当時の電車として最高のものであり、国鉄からも関心の目で見られ、私鉄車両ながら国鉄線上でテスト走行が行われました。
テストでは東海道本線を最高時速145kmで走行。その後の「特急こだま」や「新幹線」開発の基となったと言われています。

<展望室登場>
この後ロマンスカーは、運転席を2階に上げ前面展望を可能とした2代目のNSE車が昭和38年に登場。
前面に展望席を設置したNSE車は、ロマンスカー主役として沿線の子供たちからの憧れのまなざしが注がれました。
私もそんな子供の一人であり、今日列車をはじめとする乗り物に興味があるのも、この2代目ロマンスカーNSE車の影響が強いものと考えています。
昭和55年に登場した3代目(LSE)、昭和62年に登場した4代目(HISE)までは、この前面展望スタイルを保っていました。

<スタイルとサービスの変化>
しかしながら平成2年に登場した5代目(RSE)は、JR東海との相互乗り入れによる共通車両設計から、運転席を2階に上げた前面展望は廃止されたほか、SE車からずっと継承されてきた連接構造にも終止符が打たれ、ロマンスカーのスタイルが変化し始めます

またこのRSE登場時に、ロマンスカーの特徴的サービスであった「走る喫茶室」が姿を消してしまいました。
「走る喫茶室」は、客室乗務員(車掌ではない)が、乗客におしぼりとメニューを配り、乗客のオーダーに応じ、ガラスのコップでコーヒー・紅茶などが提供されると言う、車内全体が喫茶店みたいな貴重なサービスでしたが、RSEの登場を記に、新幹線やJRの特急と同じスタイルのワゴンによる車内販売へとサービスが変化してしまいました。

<観光以外にも求められるロマンスカーの需要>
小田急沿線は戦後宅地化が進み、都心への通勤通学客が急増しました。
ロマンスカーも変化を求められるようになった。箱根への観光客相手だけではなく、沿線住民への着席を保証する特急列車への需要の対応。
特に夕方以降は、新宿から町田、本厚木方面への帰宅の足として多くのサラリーマンがロマンスカーを求めました。
しかしながら元々観光用として箱根乗り入れを前提に設計されたロマンスカーは、通勤電車に比べ編成が短く、座席の供給量も少なかったのです。
これらの新しい観光ではない沿線住民の着席への需要には、ロマンスカーを印象付ける前面展望は必要なく、座席数の大幅アップが求められました。
この新しい需要に対応したロマンスカーとして登場したのが、30000系(EXE)です。

30000系(EXE)は、先の理由から座席増に重点をおいた車両となり、その結果、外観も従来のロマンスカーとは大きく異なることになり、ロマンスカーと呼ばれる観光用の特別列車というより、一般的な特急車両となってしまいました。
小田急もこの30000系(EXE)が、従来のロマンスカーとは別の意味合いの車両であることを認めるかのように、車両の愛称には、昭和32年登場の3000系SE車から継承されてきた「*SE」という愛称を与えませんでした。
またそのスタイルには観光のイメージも掴みにくかったのか、箱根への誘致のCMにも近年は30000系(EXE)ではなく、2世代前の10000系(HISE)が使われるようになりました。

沿線の宅地化が進み、複々線が推進され、JR東日本の湘南新宿ラインの大増発による旅客獲得争いの激化など、小田急の取り巻く環境が以前とは大きく変化してしまった現在、ロマンスカーに以前のような特別な車両を求めるのは、もはや時代遅れと思っていた矢先、バリアフリーへの対応が構造上困難なことから、まだ登場して16年しかたっていない10000系(HISE)を廃車とし、これに変わる新しい特急車両が必要となりました。
同時に減少傾向にあった箱根への観光客を取り戻すべき、小田急ロマンスカーの名に恥じない魅力ある車両設計が計画され、この時発表されたのが、30000系VSE車だったのです。

30000系VSE車により、小田急ロマンスカーの伝統であった「前面展望席」「連接式車両構造」「走る喫茶室(復活名称は別)」が復活。
初代ロマンスカーSE車以来の話題と期待を一心に背負い、2005年3月の営業開始を目指しています。


<関連記事>
海外鉄道旅行愛好者: 新型ロマンスカーVSEの試運転ビデオ公開!小田急電鉄ニュースリリース

2004年12月 5日 (日)

西武線101系(低運転台)電車が新宿線・池袋線から引退

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久々にいつも通勤で使っている西武線のお話。
西武線を通勤に使うようになって10年近くたちますが、通勤で同線を利用する前から西武線と言えば、今回引退する101系の顔をイメージしていました。
この101系は昭和44年に登場。勾配区間が長く続く山岳路線の秩父線を安全に走行できるように特殊なブレーキが装備されているのが特徴です。
今回引退するのは、昭和51年までに製造された低運転台車と呼ばれるもので、昭和54年以降製造された顔の違うブラックフェイスの電車はまだ残ります。
また今回の引退は本線と呼ばれる新宿線・池袋線からの引退で、多摩川線及び多摩湖線の予備車(計5編成)は、まだ残ります。
今回の引退にあたり、12月19日(日)にさよなら運転とイベントが開催されるとのことです。

101系(低運転台)さよなら運転(西武鉄道WEBサイト)

この101系電車。
通勤帰りにたまに来ることがありましたが、こんなに間近に引退が迫っているとは思いませんでした。
いつも通勤に使っている路線からの電車の引退。少し寂しいものを感じますが、あくまでも本線上からの引退と言うこと。
幸いこの101系が残る多摩川線の始発駅「JR武蔵境駅」も家の近所なので、まだまだこの電車の活躍を見ることが出来そうです。

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