鉄道ファンの横暴に思う・・・
今日、走行中の列車から部品を盗んで転売する組織が摘発、逮捕されるニュースが流れました。
正直「またか・・・」と思う気持ちと同時に、私と同じように列車を趣味の対象としている、人間の起こした行動に対し情けなく思います。
「またか・・・」というのは、数年前にも長野新幹線で休止線になってしまった碓氷線で保管されている車両がひどく荒らされたことが記憶にあったからです。
あの時は、人目に付かない場所に置かれた保管車両ということで、その手口はひどく、バナーで車両の一部を焼き切り、更には今回のように不法に入手した鍵を使用し車内に侵入し、運転台を持ち去るというものでした。
このようなことをする人は、鉄道ファンとは言えない。
そのような表現をする人は沢山いらっしゃいますが、でも現実問題。彼らも列車に乗りその部品を不法に集めることで満足したり、同好の人間に転売し、不法に現金収入を得たりしている点では同じ鉄道を興味の対象としている人間であり、彼らをファンとは言えないと言っているだけでは、後ろ向きの意見としか思えないです。
あるサイトで、このニュースを取り上げていましたが、有名巨大掲示板で使われている言葉を使用し、批判している文章も、あまり感じの良いものではありませんでした。
鉄道ファン
私が思うに、一部の日本の鉄道ファンは閉鎖すぎるような気がします。
毎月発売される鉄道誌等を情報源に、そこで特集や話題になっている車両や路線を、自分の思い入れには関係なく、時事ネタとして必要以上に追いかけること。
今回の盗品として上げられた部品も、国鉄型と呼ばれるファンの間では追われる対象の車両からのものでした。
その車両が自分にとって思いで深いものだったというより、時事ネタだったので狙ったということはないのだろうか?
時事ネタなので、その部品を所有していることがより一層の満足感を与え、また転売するにも良い値段で売買できる。
そんな単純なことだったのではないかと考えています。
数年も経てば、その部品への気持ちも、転売する値段も急速に落ちていく、そんな気がしてなりません。
多くの同好の人に確認したいのは、本当に自分の好きな鉄道趣味をしませんかということ。
この情報が溢れる時代。情報にばかり流されず、本当に自分の好きな鉄道趣味を楽しめばいいのではないでしょうか?
車両を研究するのが好きな人、私のように列車に乗ってさえいればいい人、歴史を調査するのが好きな人。
それぞれがそれぞれで良いではないでしょうか?
きっとほとんどの鉄道ファンの方が「そんなのあたり前」と言ってくれると思っています。
でも、ほんの一部かも知れないですが、我々の趣味を汚してしまう人がいることが、悲しくて仕方ありません。
最後に切に希望していることとして、
「鉄道趣味誌」各誌は、今回の事態を少し重んじ、鉄道趣味者のバイブルとして「ファンの視点からみたマナー」等の特集を組んで欲しいと思っています。
またファンとしても、時事ネタに振り回されないよう注意する必要があることを、再認識する必要があるのではないかと思っています。
鉄道を題材としたWEBLOGがまだ少ない中、鉄道愛好者のひとりとして、今回の事件に対するコメントを簡単に述べさせていただきました。
◇追記
著者の方には失礼かとも思いましたが、この記事に関し、他Weblogの関連記事へのトラックバックを追加登録させていただきました。
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» えーっ、そんなものもなくなるの?! [9V-SJF通信]
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鉄道備品の盗難って乗り鉄としては、ほんまに悲しいですね。自分は駅ホームの砂粒や落ちているコンクリ片をスクラップにしているんですが、これもまずいのかな。ちょっと、考えてしまいました。
投稿: EF | 2004年4月20日 (火) 01時36分
トラックバック頂きましてありがとうございました。
たしかに、こういう事件が起こるたびに憤るだけでは生産性がありませんね。
ジャンルは違いますが、釣りの番組を見ていると「釣場のゴミは持ち帰ろう」「マナーを守ろう」といったキャンペーンCMを最近よく見かけるようになりました。
鉄道雑誌でも、特集とはいかないまでもマナー向上キャンペーンのような企画を各紙合同で行なうというのはどうでしょう。やはりここはメディアの力が必要だと思います。
壊さない、汚さない、周りの人に迷惑をかけない……ただそれだけのことなんですけどね。
投稿: 逆さ独楽 | 2004年3月13日 (土) 17時18分
こんばんは。記事の紹介、ありがとうございます。
一時、とある鉄道雑誌の読者欄でもマナーの問題が議論されていたのを読んだことがあります。中には雑誌の中で取り上げて啓蒙を促すべきという意見も出てましたが、なかなか難しいとの結論が出たと記憶しております。確かに一出版社では実態を把握しきれないという部分は理解できますが、情報発信の立場であるだけに、無視は出来ない事項ではないかと思います。
鉄道雑誌が取り上げる前に、TV局のニュース番組のコーナーにある「憤激レ○ート」の類で話題になんてことにもなるかもしれませんね。
投稿: mattoh | 2004年3月10日 (水) 23時23分